2015年6月18日木曜日

都道府県別の介護離職率

 高齢化に伴い,介護離職者が増えているといいます,2011年10月~2012年9月の1年間の介護離職者数は,およそ10万1,100人。最近では年間10万人の介護者が出ているわけですが。これは,日本経済全体にとってもダメージになるそうです。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11810925.html

 対策は国レベルと同時に,地域レベルでも行わねばならないでしょう。そこで私は,都道府県別の介護離職率を試算してみました。こういうデータはあまり見かけませんので,資料としてここに提示しようと思います。

 2012年の総務省「就業構造基本調査」から,2011年10月~2012年9月の介護離職者数を知ることができます。冒頭でみたように,15歳以上の有業者全体でみると,その数はおよそ10万人です。しかしここでは,介護離職のリスクが大きい,35~64歳の有業者に限定することにしましょう。この層に限定すると,上記1年間の介護離職者は8万200人です。

 この年齢は,2012年の就業構造基本調査の調査時点(2012年10月)のものですが,設定した離職時期(2011年10月~2012年9月)と近いので,離職時点の年齢とみなしてもよいでしょう。

 これを当該年齢の有業者数で割って,率にしたいのですが,望ましいのは,上記期間の始点である2011年10月時点の有業者数です。しかし,この時点の35~64歳の有業者数を県別に知ることはできませんので,代替策として,翌年の2012年10月時点の当該年齢の有業者数を使うこととします。これは,2012年の「就業構造基本調査」に載っています。たった1年のラグですので,そう大きな違いはないとみてよいでしょう。

 2012年10月時点の35~64歳の有業者は,全国で4083万800人です。よって,全国の35~64歳の有業者の介護離職率は,分子の8万200人をこの数で割って,1万人あたり19.6人と算出されます。510人に1人。これが,最近の中高年労働者の介護離職率です。

 私は,この値を都道府県別に計算しました。47都道府県にバラすと,分子の数が少なくなってしまいますが,介護離職の確率(リスク)の測定指標としては使えるでしょう。


 トップは,わが郷里の鹿児島で,2位以下を大きく引き離しています。最低の山形の約4倍です。上位5位(赤色)は,いずれも西の県です。

 ここで出した各県の介護離職率は,高齢人口率のような指標とは相関していません。それぞれの県の家族形態,病床数,福祉施策,企業の福利厚生など,さまざまな条件と複合的に関連しているとみられます。

 もやもやとしていた,介護離職のマグニチュードと県別の相対順位を明らかにした,一つの試みです。計算にやや乱暴な仮定が含まれてはいますが,各県の関係者の参考になればと思います。

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