2015年1月30日金曜日

世帯構造内の貧困分布

 世帯は生計の基本的な単位ですが,それには単身世帯,核家族世帯,3世代世帯など,いくつかのバリエーションがあります。

 厚労省の『国民生活基礎調査』では,こうした世帯類型ごとの年収分布が明らかにされています。ありがたいことに,単身世帯は男性と女性に分けられています。最近よくいわれる,単身女性の貧困というような現象がみられるでしょうか。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21.html

 例によって,各世帯タイプの量の比重も睨み合わせた図をつくってみました。まずは,グラフの元データをみていただきましょう。原資料の年収カテゴリーを簡略化しています。


 赤字は最頻値ですが,世帯タイプによって位置が違っています。単身世帯は200万未満が最多ですが,女性の単身世帯では,全体の実に6割をも占めています。この層がマイノリティーかというと,決してそうではありません。全世帯の12.3%,およそ8分の1です。

 それでは,恒例の図を掲げましょう。縦幅で年収分布,横幅で各層の量を表しています。現代日本における,世帯構造内の貧困分布図です。


 注目すべきは黒色の領分ですが,単身世帯では大きな幅を利かせています。男性単身世帯では4割,女性単身世帯では6割です。

 この中の少なからぬ部分は高齢の単身世帯でしょうが,若年の単身世帯に限ると,黒色の比重はもっと上がるのではないでしょうか。年齢までを統制できませんが,よくいわれる貧困が社会の特定の層に集中している様相は読み取れるかと思います。

 1月22日の記事でも申しましたが,大切なことは,こうした層ごとの観察を怠らないことです。

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