2014年12月14日日曜日

年齢層別の投票者数

 今日は衆院選の投票日です。間接民主制の社会では,国民は選挙を通して政治に参与するわけですが,投票所に足を運ぶ人間の組成に,少なからぬ偏りがあることはよく知られています。

 私はいつも,近くの小学校の体育館に投票に行くのですが,そこで目にするのは白髪の高齢者ばかり・・・。ははあ,これでは若者の意向(要望)は政治に反映されないな,と感じるところです。20歳になったら選挙権が与えられるのですが,学生さんと思しき若者を見かけたことはありません。

 選挙のたびにこういう印象を持っていたのですが,今日が投票日ということにかんがみ,統計にて,投票者の年齢構成を明らかにしてみようと思います。

 総務省の『国政選挙の年代別投票率』というネット資料にて,各年齢層の投票率を知ることができます。これをベース人口に乗じれば,投票者の実数が出てきます。私は,前回(2012年)の衆院選の投票者数を割り出してみました。時代変化をみるため,1967(昭和42)年の数も出してみました。上記の資料に掲載されている,一番古い年次です。計算表を以下に掲げます。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/


 投票者数は,ベース人口の年齢構成と各層の投票率という2つの要素から算出されるのですが,昔と今では様相がガラッと変わっています。45年前は若者が多いピラミッド型でしたが,最近ではその逆の構造ができています。

 人口の高齢化が進んだことに加えて,若年層の投票率が激減しているためです。20代の投票率は,1967年では66.7%でしたが,2012年では37.9%にまで落ちています。

 これは投票者の実数ですが,これを年齢層別の内訳図の形にすると,各層の勢力図の図柄になります。下図をご覧ください。


 50歳以上の高齢層の比重が増してきています。1967年では3割弱でしたが,現在ではおよそ6割です。投票人口の高齢化は,人口のそれを上回るスピードで進行していることが知られます。投票率の年齢差が拡大しているためです。

 投票所の体育館でいつも目にする集団の組成が,統計にて可視化されました。さもありなんという感じです。こういう状況では,社会を最前線で動かす若年層の意向が政治に反映されにくくなると思われますが,彼らは政府に対する要望を数多く持っています。高齢層よりもです。

 内閣府の『国民生活に関する世論調査』では,政府に対する要望を複数回答でチョイスしてもらっていますが,20代と70歳以上の選択率を比較すると,下図のようになります。最新の2014年調査のデータをもとに作図したものです。
http://survey.gov-online.go.jp/index-ko.html


 斜線は均等線であり,この線よりも下に位置するのは,高齢層より若年層の選択率(要望率)が高い項目です。ほう,ほとんどの項目が「高齢層<若年層」ではありませんか。とりわけ,景気対策や労働問題対策にて,世代の差が大きくなっています。

 自殺対策の要望率の差にも注目。自殺というと高齢層の問題ととられがちですが,それへの対策を求めているのは若者のほうです。昨年の10月24日の記事でみたように,近年では人口全体の自殺率は減っていますが,若者の自殺率だけは増えているのです。シューカツ失敗自殺,ブラック企業問題・・・この現象を解釈する材料は無数にあります。

 しかるに,投票人口の組成が先ほどの図のようでは,こうした要望が政治に反映されにくくなります。要望を抱いているだけではダメです。投票に行きましょう。私は午後に投票に行くつもりですが,その場にて,大学で見かけるような若者の姿が多く見られることを祈っています。

 最近では,大学のキャンパス内に投票所が設置されたり,ネット選挙の導入が検討されたりと,若者の投票率を何とか上げようという取組がなされています。意義あることだと思います。繰り返します,投票に行きましょう。

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