2014年5月4日日曜日

非行の年齢曲線

 4月27日の記事で掲げた「人生のお悩み曲線」ですが,見てくださる方が多いようです。自分の年代の悩みを知ることができた,近い将来に備える構えができた・・・。こんな声が多数です。

 今回は,非行の年齢曲線をつくってみました。10代(10~19歳)の中で,非行が多発するのはいつか。この点を視覚的にみていただこうと思います。

 まずは,全罪種をひっくるめた非行の総数の曲線をみていただきましょう。2012年中に,刑法犯(交通業過は除く)で検挙・補導された人員数の年齢グラフです。14歳未満の触法少年の場合は,検挙ではなく補導といいます。データの出所は,警察庁の『犯罪統計書』です。
https://www.npa.go.jp/toukei/index.htm


 15歳にピークがある,きれいな型ですね。第2次反抗期という心理的な面に加えて,高校受験の重圧がかかる時期です。分かるような気がします。

 では,同じ曲線を罪種別にみてみましょう。私は,13の罪種の年齢曲線を描いてみました。その一望図を掲げます。ここでの主眼は曲線のをみていただくことですので,縦軸の目盛幅は揃えていません。目盛もカットしています。横軸の年齢については,上図と同じ位置に色をつけていますので,それを頼りに読み取ってください。


 どうでしょう。殺人や強盗など,シリアス度が高い罪種は右上がりの型ですが,他の多くの罪種は,14~15歳あたりにピークがある「山」型です。

 無精ですが,コメントはいたしません。一つの社会的事実としてみていただければと存じます。なお先日の日経デュアルにて,児童相談の件数を頼りに,「ヤバい」年齢はいつかを割り出した記事を書いています。こちらもご覧いただけますと幸いです。
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=2332